隠れた名作として話題沸騰中のアニメ『グラスリップ』。
主人公には未来が見えるが
視聴者には話がちっとも見えない実に難解なアニメです。
その斬新な演出と予断を許さない展開が
僕のハートを鷲づかみにしてくれました。
ここまで来ると制作者サイドからの挑戦状なんじゃないかと思えてきます。
柄にもなくOPを何度も見返してしまいました。
この1分半の中にもずいぶんとストーリーが盛り込まれているようで、ちょこっとここでまとめてみました。
まずは冒頭。深水姉妹の登校シーン。
よく見ると後ろの妹はランドセルを背負ってます。
手前の透子も髪が短いですね。
劇中の透子が高校3年、陽菜は中学2年。
透子の制服が高校のものなので、このシーンが2年前の出来事だということがわかります。
続いて駅のシーン。幸との待ち合わせ。
透子と幸はこの頃からの友人のようですね。
さっちゃんの表情がとても柔らかいことから、ひょっとしたらふたりは中学時代からの友人だったのかもしれません。
景色や服装から察するに季節は春か初夏だと思われます。
しばらくはこの時間で話が進みます。
タイムを計っているやなぎと雪哉。
ふたりの表情がとても明るいです。
まるでカップルのようです。
劇中の雪哉は足を怪我してリハビリ中なので、この頃まではちゃんと走れたのでしょう。
ふたりの関係になんの問題もなかったと思われます。
喫茶「カゼミチ」のシーン。
祐が見とれているのは言わずもがなのさっちゃん。
2年前から片思いだったんですね。
ちなみにカウンターの奥にいるのは姉でしょう。
恋に落ちる音が聞こえてきそうです。
トンチキばかりしかいないこの作品において祐は癒しの存在ですねww
そして時間が経過し陽菜が中学生になりました。
時間経過を示す演出が一切無いため、非常にわかりづらいです。
OPなんて限られた時間しかないので、余計なものはびしばしカットしたのでしょう。
ちなみに以前は姉が自転車に乗ってましたが、先のシーンでは妹だけが乗ってます。
何か意味があるんでしょうかね?
①深水家には車庫がないので自転車が一台しか置けない。
→本編で透子が自分の自転車に乗ってるのでハズレ。
②お年頃の透子はダイエットのために走ってる。
→ありきたりな理由なので却下。
③陽菜が透子の自転車にいたずらをしてサドルをブロッコリーに変えた。
→ってことは、透子は登校してるのではなく怒って陽菜を追いかけてるのですね?
いろいろ説は考えられますが、コレといった確証が得られず謎です。
謎のまま最終回を迎えるでしょう。
10/3追記
陽菜が小学生の時は透子は自転車を押していることから、小学校まで送り迎えしてるのだという説があがりました。
そして小学校から駅までは自転車に乗っていくということですね。
陽菜が中学生になり、ひとりで自転車で行けるようになってからは透子は歩いて駅まで登校しているというわけです。
実際本編でも学校に行くときに自転車に乗ることはありませんでした。
家から駅まではさほど遠くないのでしょう。
どこの誰が書いたのかわかりませんが、ニコニコのコメントに書かれていたのを見てなるほどなと思いました。
透子が英語の教科書らしきものを見ています。
さっちゃんに教えてもらってるんですね。
②と書いてあるので時期は高校2年の頃なのでしょう。
透子が馬鹿すぎて2年から復習させてる可能性もありますが・・・。
手前にさりげなくやなぎがいます。
よく見るとふたりとは制服が違いますね。
EDでもやなぎだけ制服が違います。
彼女だけ別の高校に通ってるのは劇中でもちゃんと語られてなかった気がします。
本編が夏休み真っ最中なので、なおのこと気づきづらいですよね。
いつの間にか仲良しになった祐と雪哉。
祐は雪哉の怪我のことも知っていたのでふたりはマブダチなのでしょう。
祐の趣味は登山らしいので、ひょっとしたらリハビリに山登りをすすめたのかしら?
祐はこの頃からカチューシャをつけるようになったのですね。
片思い男はおしゃれにも気を遣うのでしょう。
ところで男のカチューシャは校則に認められるのだろうか?
そしてようやく5人が出会うシーンです。
まるで幼なじみのようにつるんでる5人ですが、本当は高校生になってからの短いつきあいだったことがわかります。(語られていないところで出会ってる可能性はありますが)
雪哉がポケットに手を突っ込んで、ちょっとやさぐれた歩き方をしてます。
怪我をした後だということを物語ってますね。
謎のワンカット。
構造からしておそらくさっちゃんの部屋だと思われます。
ですが本編では風鈴は1個だけです。
それが6個もある・・・。
まるで「6人みんな一緒だよ」と言わんばかりに・・・。
あっ・・・(察し)
最後になってようやく登場する本作品の主人公、沖倉 “ダビデ” 駆。
耳に手を当ててるのは未来予聴の意味も含まれているのでしょう。
主人公なのにこのシーンで語ることは特にありません(´・ω・`)
そして透子の見る未来の数々。
重要なのはこの中にダビデが一枚も映ってないこと。
つまりOPのストーリーはすべて第1話より前の出来事なのです。
あるいは「もしもダビデが来なかったら」の未来を透視してるのかもしれませんが、もしそれを意図していたのであればこの製作会社は視聴者をおちょくってるとしか思えませんね(´・ω・`)
とまぁこんな感じでOPには5人の生い立ちと関係が凝縮されてたわけですね。
このへんがわかってくると各キャラの心境も見えてきます。
#っていうか劇中でキャラの背景を語らなすぎるのが作品をわかりづらくするひとつの要因だと思います(´・ω・`)
コメントでレズ呼ばわりされてる幸の透子への気持ちはどんなものなのか?
勉強の面倒を見てるところから察するに、個人的には依存なんじゃないかと思います。
レズでもかまわないんですけどね( ・ω・)
祐の幸への片思いは筋金入りだと言うこともわかります。
高校最後の夏まで言わずじまいとは、ずいぶんと奥手ですね。
一視聴者としては彼の幸せを願わずにはいられません。
#不要とか言われたりしないよね?(´・ω・`)
やなぎと雪哉は透子さえいなければ案外うまくいったかもしれません。
第1話からやなぎの嫉妬が強く描かれていたのは、透子の登場が極近年の出来事だったからなのでしょう。
やなぎの透子への台詞「いい感じに空気の読めないところ好きよ」にも裏があるような気がしてなりません。
この薄氷を踏むようなぎりぎりの関係にダビデという一石が投じられるわけです。
ひとつ山場は過ぎてしまいましたが、続きが気になる方は本編をお楽しみください。
一挙放送とかもあるんじゃないかな。